ヴィクトリアマイル検討2

牝馬限定戦ということで牡馬相手のレースを経験していることが大きい。
実際の過去の上位の馬たちの牡馬相手のレース経験を見てみると、
06年
ダンスインザムード
前走マイラーズC 2着 0.1秒差

エアメサイア
2走前中山記念 3着 1.1秒差(2着ダイワメジャーとは0.3秒差)

ディアデラノビア
前走マイラーズC 3着 0.3秒差


07年
コイウタ
前走ダービー卿CT 2着 0.3秒差

アサヒライジング
牡馬と対戦経験なし

デアリングハート
前走ダービー卿CT 6着 0.6秒差

08年
エイジアンウインズ
牡馬と対戦経験なし

ウオッカ
前走ドバイデューティーフリー 4着

ブルーメンブラット
3走前阪神C 3着 0.1秒差

09年
ウオッカ
前走ドバイデューティーフリー 7着

ブラボーデイジー
牡馬と対戦経験なし

ショウナンラノビア
牡馬と対戦経験なし

10年
ブエナビスタ
前走ドバイシーマクラシック 2着

ヒカルアマランサス
牡馬と対戦経験なし

ニシノブルーム−ン
牡馬と対戦経験なし

最近は牡馬と対戦経験がない馬も活躍していますが、牡馬相手に好走している馬(国内で3着内が目安か国外で牡馬相手と走る)が活躍しています。

今回の出走馬で近走牡馬相手の重賞に出走して好走した馬は
アパパネ 前走 マイラーズC 4着 0.5秒差
カウアイレーン 2走前 東京新聞杯 9着 0.6秒差
ディアアレトゥーサ 3走前 福島記念 2着 0.1秒差
ブエナビスタ 前走 ドバイワールドカップ 8着
       2走前 有馬記念 2着 0.0秒差

の4頭が該当。カウアイレーンは0.6秒差と好走の条件を満たしていませんが、デアリングハートの件もありますのでここでは残しておきます。

牡馬相手に対戦していない馬を見てみると
アサヒライジング
桜花賞4着、オークス3着、秋華賞2着、アメリカンオークス2着などのG1好走歴が複数ある

エイジアンウインズ
前走阪神牝馬S1着

ブラボーデイジー
前走福島牝馬S1着

ヒカルアマランサス
2走前京都牝馬S1着

ニシノブルームーン
前走中山牝馬S1着

アサヒライジングは例外的な例として、ショウナンラノビア以外の馬には年明け以降に近2走以内に牝馬限定戦の重賞を勝っていた。勢いでそのままヴィクトリアマイルでも好走している。

今回の出走馬中、近2走(前走がベスト)で牝馬限定重賞を勝った馬は
レディアルバローザ 前走 中山牝馬S 1着
ショウリュウムーン 2走前 京都牝馬 1着

の2頭が該当。

こうみるとブエナビスタ対4歳世代といった感じです。牡馬は4歳世代がかなり強いですが、牝馬はどうなのでしょうか。去年の牝馬3冠で好走した馬は活躍していませんね。アパパネはすべてのレースで勝っていますので1頭抜けて強いという可能性もありますがどうなんでしょう。前走は休み明けの上、中山記念を熱発で回避したあとの1戦でした。また国枝厩舎は休み明けに仕上げてこない厩舎で叩き2戦目では確実に走るようにしてきますから、ここが勝負なのは明らかです。

過去5年でかなり荒れているレースですが、人気薄の馬たちは実力があるにも関わらず人気が落ちていた馬たちです。

過去5年の連対馬10頭中9頭には重賞勝利がありました。また、残りの1頭のアサヒライジングですが、この馬はG1で連対経験がありました。
牝馬限定戦とはいえフロックで上位にこられるほど甘くありません。

3着になれば重賞未勝利の馬でもこれています。(ブルーメンブラット、ショウナンラノビア)

ブルーメンブラットは前走阪神牝馬Sで2着、過去にもフラワーC3着、阪神C3着、と重賞の実績はありました。
なので全く重賞好走経験がないのはショウナンラノビアのみです。ノーザンファーム生産内枠の逃げ馬でした。

今回のメンバーで重賞勝利またはG1連対経験のない馬は

アンシェルブルー
エーシンリターンズ
カウアイレーン
スプリングサンダー
ディアアレトゥーサ
ワイルドラズベリー

です。内枠の先行馬であれば3着までの可能性はありますが、かなり厳しいといえます。この中で社台系の馬は

カウアイレーン
ワイルドラズベリー

です。

NHKマイルではスタミナが必要なので距離短縮(とくに毎日杯組)の成績がいいですが、ヴィクトリアマイルではスローの前残りがあるレースなので牡馬相手に中距離でいい勝負をしてきた馬たちが人気を背負い飛んでいます。

カワカミプリンセス
スイープトウショウ
リトルアマポーラ
アドマイヤキッス
ベッラレイア
レッドディザイア

などがその例です。具体的には近2走に2000mを使っている馬の成績があまり良くありません。

近走長い距離を使ったのにもかかわらず、好走した馬は3頭のみです。

ウオッカ
ブエナビスタ
ニシノブルームーン

ウオッカは08年2走前に京都記念を使い、2着に敗れています。このローテにも問題があったのでしょう。ブエナビスタも去年有馬記念京都記念ドバイシーマクラシック(2410m)と使っていました。

この2頭は明らかに力が抜けているという解釈でいいでしょう。そしてどちらも牡馬G1でダービー、有馬記念と格の高いG1で連対しています。ブエナビスタのライバルともいえるレッドディザイアでも4着ですのでかなりきついローテであるということが分かります。
ニシノブルームーンは去年の3着ですが、前半の方が速いラップだったのでこられたのだと思います。

今回近2走に2000m以上を使っているのは

アニメイトバイオ
アパパネ
アプリコットフィズ
ブエナビスタ
ブラボーデイジー
ブロードストリート

4歳馬は秋華賞エリザベス女王杯を近2走以内に使っている馬が多く、この条件に引っかかる馬が多い。

枠順が出るまでの有力馬はブエナビスタアパパネを除けばレディアルバローザが1番評価が高い。