有馬記念検討


まずメンバーを見てみると社台系の馬が目立つ.

社台ファーム
ヴィクトワールピサ
エイシンフラッシュ
ペルーサ
レッドディザイア

ノーザンファーム
オウケンブルースリ
トゥザグローリー
トーセンジョーダン
ブエナビスタ
フォゲッタブル
ルーラーシップ
ローズキングダム

白老ファーム
ドリームジャーニー

・馬主吉田照哉
ジャミール

16頭中13頭が社台関係の馬。
非社台は
ネヴァブション
ダノンシャンティ
メイショウベルーガ

展開を作る馬が社台にはいませんので、おそらく逃げるのはネヴァブションでしょうか。去年は逃げ馬が多く、展開的には真逆となりそうです。

過去10年の上位3頭の血統、生産を書いていくと、

09年
1着 ドリームジャーニー
生産 白老ファーム
ステイゴールド
母父メジロマックイーン
母母父ノーザンテースト

2着 ブエナビスタ
生産 ノーザンファーム
スペシャルウィーク
母父カーリアン
母母父LordGayle(ターントゥ系)

3着 エアシェイディ
生産 社台ファーム
サンデーサイレンス
母父ノーザンテースト
母母父WellDecorated(ボールドルーラー系)

08年
1着 ダイワスカーレット
生産 社台ファーム
アグネスタキオン
母父ノーザンテースト
母母父クリムゾンスタン(ヒムヤー系)

2着 アドマイヤモナーク
生産 ノーザンファーム
ドリームウェル
母父トニービン
母母父ダンチヒ

3着 エアシェイディ

07年
1着 マツリダゴッホ
生産 岡田スタッド
サンデーサイレンス
母父ベルボライド(ボールドルーラー系)
母母父アファームドレイズアネイティヴ系)

2着 ダイワスカーレット

3着 ダイワメジャー
生産 社台ファーム
サンデーサイレンス
母父ノーザンテースト
母母父クリムゾンスタン(ヒムヤー系)

06年
1着 ディープインパクト
生産 ノーザンファーム
サンデーサイレンス
母父アルザオ(リファール系)
母母父バステッドブランドフォード系)

2着 ポップロック
生産 ノーザンファーム
父エリシオ
母父サンデーサイレンス
母母父セクレタリアトボールドルーラー系)

3着 ダイワメジャー

05年
1着 ハーツクライ
生産 社台ファーム
サンデーサイレンス
母父トニービン
母母父リファール

2着 ディープインパクト

3着 リンカーン
生産 ノーザンファーム
サンデーサイレンス
母父トニービン
母母父サドラーズウェルズ

04年
1着 ゼンノロブロイ
生産 白老ファーム
サンデーサイレンス
母父マイニング
母母父クレバートリック(ニアークティック系)

2着 タップダンスシチー
生産 外国産馬
プレザントタップ(リボー系)
母父ノーザンダンサー
母母父BoldHour(ボールドルーラー系)

3着 シルクフェイマス
生産 早田牧場新冠支場
マーベラスサンデー
母父カーリアン
母母父ロベルト

03年
1着 シンボリクリスエス
生産 Takahiro Wada(外国産馬
クリスエス
母父ゴールドメリディアン(ボールドルーラー系)
母母父トリジェット(ファラリス系)

2着 リンカーン

3着 ゼンノロブロイ

02年 
1着 シンボリクリスエス

2着 タップダンスシチー

3着 コイントス
生産 社台ファーム
サンデーサイレンス
母父エッグトス(ファラリス系)
母母父プラクティカント(トゥルビヨン系)

01年
1着 マンハッタンカフェ
生産 社台ファーム
サンデーサイレンス
母父ローソサイエティ(リボー系)
母母父ルシアーノ(ハイペリオン系)

2着 アメリカンボス
生産 外国産馬
キングマン
母父ディキシーランドバンド
母母父インリアリティー(ウォーレリック系)

3着 トゥザビクトリー
生産 ノーザンファーム
サンデーサイレンス
母父ヌレイエフ
母母父シャーペンアップ(ネイティブダンサー系)

00年
1着 テイエムオペラオー
生産 杵臼牧場
父オペラハウス
母父ブラッシンググルーム(レッドゴッド系)
母母父キートゥザイント(リボー系)

2着 メイショウドトウ
生産 外国産馬
父ビッグストーン(ノーザンダンサー系)
母父アファームド
母母父ニジンスキー

3着 ダイワテキサス
生産 ハシモトファーム
トロメオ(リファール系)
母父ノーアテンションニジンスキー系)
母母父サンプリンスプリンスリーギフト系)


03年以降は社台系の生産の馬が連対を果たしており、05年以降は3着以内を独占。唯一社台以外の馬が絡んだのはマツリダゴッホのみである。言わずと知れた中山巧者で、内枠の人気薄。ダイワスカーレットが外の馬に併せに行ったところを内をすくい勝利。しかし、それ以降G1での社台のマークがきつくなったのはこの勝利により社台が警戒し始めたからでしょう。

サンデーサイレンス産駒が04年から07年まで4連覇するなどこの舞台に合うのは間違いないはず。サンデー系以外の血統でよく上位に来る血統は

ノーザンテースト
ボールドルーラー

この2つを持っているとここでは期待できる。

ここでデータを
1.3歳時に有馬記念で3着内に入った馬が次に有馬記念に出てきたときの成績

(5−0−1−0)

マンハッタンカフェのみ3歳時の有馬記念しか出られず、リンカーンは3歳で出た後、5歳時に出たときの成績で、3着である。よって3歳時3着内に入り4歳時に有馬記念に出走してきた馬は勝率100%である。
今年の該当馬はブエナビスタのみ。

このデータは過去10年で見たがもう少しさかのぼってみると4歳時に凡走してしまっている馬もいる。

ヒシアマゾン・・・有馬記念後順調差に欠き、春全休。休み明けも敗退。オールカマー京都大賞典で57㎏(牡馬換算で59kg)を背負って激走の疲れか?ジャパンカップでも当時は外国馬が強い時代で、強豪相手に2着と激走したため余力が余っていなかったと考えられる。

マヤノトップガン・・・+16kgと明らかな調整ミス。

シルクジャスティス・・有馬記念後未勝利。G2でも連対1回、3着1回が限度で力が衰えているのは明らかだった。

レガシーワールド・・・レース後屈腱炎を発症していたためレース中からけがしていた可能性がある。

オグリキャップ・・・マイルCSジャパンカップと連闘で出走し、激走の疲れがあり凡走。


どの馬も理由を探せばある。ブエナビスタは力の衰えも感じさせないし、ローテにも秋3戦目と余裕があるため疲れの心配はそこまでない。春はドバイ遠征で明らかにつかれが見られたがそれでもちゃんと走れていたし、それほど力が抜けている。

しかし、この馬の死角といえば非根幹距離のG1。

今までエリザベス女王杯(3着)、宝塚記念(2着)、有馬記念(2着)に出走している(ドバイシーマ(2着)も正確には2410mなので根幹距離ではないのかも。)が、どれも勝てていない。

逆に古馬になり始めて初めて3着内に来た馬は翌年厳しい。勝ち馬を見ると圧倒的に4歳馬が強い。4歳のこの時期が実力的にピークを迎えているのでそういった成績になっている。
これは以前までは斤量が違っていたことによる。00年までは3歳55kg、4歳57kg、5歳以降56kgとなっていたのが3歳55kg、4歳以降57kgとなったからである。5歳以降力が衰えているのを斤量が1kg減ることで3,4歳馬と同等と戦えていたのが、同斤量になったことで力の差を埋められなくなってきている。

しかし、5歳以降の馬も57kgになってからも3着内に来た馬も存在する。

09年 1着 ドリームジャーニー 5歳
09年 3着 エアシェイディ 8歳
08年 2着 アドマイヤモナーク 7歳
08年 3着 エアシェイディ 7歳
07年 3着 ダイワメジャー 6歳
06年 2着 ポップロック 5歳
06年 3着 ダイワメジャー 5歳
05年 3着 リンカーン 5歳
04年 2着 タップダンスシチー 7歳
04年 3着 シルクフェイマス 5歳
02年 2着 タップダンスシチー 5歳
01年 2着 アメリカンボス 6歳
01年 3着 トゥザビクトリー 5歳

1着になったのはドリームジャーニーのみ。09年は4歳馬の出走がなかったため勝てたと思われる。

しかし、それ以外の馬は2,3着が限度である。

これらの馬の共通点は

1.当年G1で活躍
ドリームジャーニー
ダイワメジャー
タップダンスシチー(04年)
トゥザビクトリー
はG1勝利があり、

シルクフェイマス
ポップロック
はG1連対

エアシェイディ
リンカーン
はG1でもレベルの高い天皇賞秋、ジャパンC掲示板に乗るほどの活躍。

2.中山非根幹距離重賞で活躍
中山の非根幹距離の重賞(AJCC中山記念日経賞オールカマー)で活躍している馬は有馬記念でも大きなプラスとなる。

ドリームジャーニー 当年中山記念2着、オールカマー2着

エアシェイディ 09年AJCC2着 08年AJCC1着、中山記念3着。そして冬になると活躍する馬で、12、1月に出走した時の成績は(2−4−2−0)と複勝率100%。今年も順調に出走してくれば買えた馬だった。

アドマイヤモナーク 日経賞3着

ダイワメジャー 06年中山記念2着 07年は出走していない

ポップロック 中山非根幹距離の実績なし。しかし、目黒記念(東京2500m)を連覇するなど抜群の非根幹距離適性

リンカーン 3歳時の有馬記念好走馬

タップダンスシチー 02年日経賞2着

シルクフェイマス 中山非根幹距離重賞出走なし

アメリカンボス AJCC1着、中山記念1着

トゥザビクトリー 中山非根幹距離重賞なし

1か2を満たしているのが条件となりそうである。

今年の出走馬で該当馬は
1.G1で活躍(連対か天皇賞秋、JCで5着以内)
ネヴァブション

メイショウベルーガエリザベス女王杯で連対しているが、0.7秒もちぎられている。JCでも掲示板届かずの6着なのでここでは力不足か。
逆にネヴァブション天皇賞の5着は評価が高い。東京2000mは外枠が不利。しかも道中外を回されて、上位5頭のうちアーネストリーネヴァブションだけが二桁枠順という不利を克服して掲示板に乗った。

2.中山の非根幹距離重賞実績
ドリームジャーニー オールカマー2着
ネヴァブション AJCC1着

2つとも満たしているネヴァブションは穴としてねらえそうである。後は枠順だけだが、非社台ということでエアシェイディとは後ろ盾が違う。